オゾン計測器について
2024年10月23日

オゾンによる健康被害を未然に防ぐにはオゾン濃度の管理が重要

地球上の生物を有害物質から守ってくれるオゾンは、除菌や脱臭の効果もあり、非常に有用な物質です。その一方で、濃度管理を怠り高濃度オゾンの曝露を受けると、人体に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。オゾンを安全に扱うためには、作業環境下でのオゾン濃度の管理が必要不可欠です。

オゾン濃度と比例して大きくなる人体への影響

オゾン濃度と比例して大きくなる人体への影響

オゾンの許容濃度は、日本産業衛生学会が1963年に提案した0.1ppm(0.2mg/立方米)です。この濃度は大部分の人が不快な臭いを感じ、場合によっては鼻や喉に刺激を受けます。

ただし、1日8時間の作業であれば健康に大きな影響はないとされ、0.1ppmの濃度があれば除菌・脱臭効果は十分見込めます。有人空間でオゾンを使用する場合は、0.1ppmを超えないように濃度管理を行う必要があります。

0.1ppmを越えると、数時間で視覚低下や肺機能障害、呼吸困難などの症状が現れ、さらに濃度が50ppmになると1時間で生命に危険が及びます。このように、オゾンの濃度が上がるにつれて、人体に及ぼす悪影響も大きくなっていきます。オゾン臭の感じ方は個人差があるため、安全性を十分考慮して対処することが重要です。

オゾン濃度(ppm) 人体への影響
0.01~0.02 敏感な人は多少のオゾン臭を感じる
0.1 多くの人が明らかなオゾン臭を感じ、鼻や喉に刺激を受ける
0.2~0.5 3~6時間の曝露で視覚低下が起こる
0.5 上気道に明らかな刺激を受ける
1~2 2時間の曝露で頭痛や胸痛などが起こる
5~10 脈拍異常や麻痺、呼吸困難などが起こる
50 1時間で生命の危機に陥る

作業環境下のオゾン濃度を推定する方法

作業環境下のオゾン濃度を推定する方法

オゾン濃度は、オゾンの発生量(mg/h)を室内の容積で割り、さらに2.14(オゾンの分子量/物質量)で割ることで求められます。

しかし、発生したオゾンは徐々に分解され、空気中の物質と反応するため、作業環境下でオゾンの臭気を感じなければ概算の50%、臭気を感じるようであれば30%の濃度が最終的な室内濃度と推測出来ます。

より適切なオゾン濃度を測定したい場合は、オゾン計測器を導入するのが一般的です。オゾン計測器は測定レンジの広さにより、導入コストやメンテナンスコストが異なります。そのため、設置場所や測定場所までの距離など作業環境を考慮して、選定する必要があります。

アプリクスでは、オゾン計測器に興味のある方や、ハンディタイプの機器をお探しの方にもおすすめの製品をご用意しております。作業環境に合わせて移動可能な使いやすいポータブル測定器、離れた場所の計測に便利な延長ケーブルなどがございます。迅速に対応致しますので、お気軽にお問い合わせください。

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